ピアノ協奏曲 第五番 変ホ長調 Op.73  ‐Emperor‐             Beethoven

 1809年、ナポレオン侵攻による占領下にあったオーストリアで、ベートーヴェンが書き上げた壮大な協奏曲。今日までに生み出された数多のピアノ協奏曲の中でも、大傑作として親しまれている。
 よく知られる『皇帝』という名称は彼の命名ではなく、その威風堂々とした曲調から、自然と呼ばれるようになった。
 今では名曲の誉れ高いこの曲も、ライプチヒ初演の翌年のウィーンでの演奏会は不評に終わり、ベートーヴェンの存命中には演奏されることはなかったそうだ。
 

 余談として…
 かの『オルフェウスの窓』においてイザークが、モーリッツの妨害を受けながらも野外公園で弾き切ったのは、この曲。
 




■A

 オーケストラやアンサンブルなどで行なわれるチューニングの基音。ドレミ表記では『ラ』。
 音には幅があって、それを統一しないと美しいハーモニーは生まれない。その為、演奏の最初(何曲かで構成されるコンサートでは途中でも)、必ず音程を合わせる『チューニング』が行なわれる。オーケストラの場オーボエのA音が基準となるが、これはオーボエが音程を合わせにくい楽器であることと、よく響く音色を持つからだと言われている。
 なぜA(=ラ)かと言うと、古代の弦楽器ではAが一番最初――つまり一番低い音だったからと言う説が一般的。電話の音もA。そして人間の産声もAだと言われている。
 現在、A音の国際基準周波数は440ヘルツだが、音色の華やかさを求める際などには442、445を使用することも珍しくない。
 ちなみに読み方は独語読み。 
 ド=ツェー(C)、レ=デー(D)、ミ=エー(E)、ファ=エフ(F)、ソ=ゲー(G)、ラ=アー(A)、シ=ハー(H)  
  





6−8−12                                     今回のB.G.M

 1999年発表のブライアン・マックナイト4枚目のアルバム『BACK AT ONE AND MORE』収録曲。
『(君が去って)6ヶ月と8日と12時間、僕は君のことをずっと想い続けている』と言う、Black soulならではの未練タラタラソングなのだが、英語の歌詞だから内容が気にならないのと、メロウで切ないメロディがとても心地よく耳に響く。
 歌詞の中の
『あなたは僕のことを考えたりするんだろうか? 泣きながら眠ることもあるんだろうか? 夜中に目が覚めた時、僕を呼んだりするんだろうか? 思い出すことはあるんだろうか?』
と言うところが何となく気に入って、この曲を選びました。




★ 悦嗣とさく也が合わせた『なつかしい土地の思い出 メロディ』については、Slow Luv Op.2のおまけを
  ご覧ください。
     

                                   
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